OJTといいながら新人を現場にぶっこむ職場は少なくありません。
OJTは「On The Job Training」の略なので、本来は実務を通して教育するのが正しい形です。
新人の現場ぶっ込みOJTもヒドいですが、入社してしばらく放置された経験がある人も多いのではないでしょうか?
放置って逆に楽じゃない?と言う人もいるかもしれませんが、ぶっちゃけ「むしろツラい」ものです。
放置をそのままにしておくと、時間を無駄にして自分の価値がどんどん下がるだけなので割とヤバい状況。
私も新人の頃に放置されました……
- よくある放置プレイの具体例
- なぜOJTでは放置が多いのか
- OJTという名の放置にあったらどうするべきか
もし放置されているなら、給料がもらえる自己投資の時間と割り切って転職の準備に使うのが得策です。
OJTとは言えない放置プレイの具体例
OJTとは言えない放置は珍しくありません。
- とりあえず資料読んでおいて
- とりあえず参考書読んでおいて
- 調べものしておいて
- 仕事は見て盗め
- 先輩の営業に同行
放置プレイを甘んじて受け入れていると自分が損するので気をつけてくださいね。
とりあえず教育資料読んでおいて
あるあるの放置プレイです。
資料を読むこと自体は意味があるんですが、後で実際に説明を聞いてみると「あ、ここちょっと古いから気をつけて」みたいなことを言われます。
新人を教育するときしか使わないから資料が更新されていないことも多くて困るんですよね。
遠回りになるんで、最初からちゃんと説明しながら教えてください。
とりあえず参考書読んでおいて
ITエンジニア系に多い放置プレイのパターンです。
参考書を読むこと自体は悪くないんですが、パソコンを触りながら実際にやってみないとほとんど意味がないんですよね。
あげく「わりぃ。まだパソコン用意できてないわ。」なんて言われたり。
新人が来るんですから、用意しておいてもらいたいものです。
「とりあえず」ってのが良くないですね、とりあえずってのが。
調べ物しておいて
これは調べ物という名のネットサーフィンですね。
本当にネットサーフィンしていたら怒られるのでちゃんと調べましょう。
といっても、何を調べたら良いのかわからないのが新人。
せめて調べる元のネタくれないと……
Googleに「調べるべきこと」なんて入れて検索しても応えてくれませんから。
仕事は見て盗め
マンガでも登場しました。ただこれ自体は悪いことではないと思います。
教えられたものより盗んだものの方が自分の身になるのは事実ですからね。
でもいきなり見て盗めっておかしくないですか?
ただ単に、先輩や上司が面倒くさがってるだけなんですよね。
見て盗むのは第二段階です。第一段階は1から丁寧に学ぶところ。ここはちゃんと教えてもらわないと困ります。
先輩の営業に同行
これは私の体験談で、完全放置ではないのでまだマシかもしれないですね。
お客さんに顔を覚えてもらえたり、どんな話をするのか聞けますから。
ただ、車の助手席に乗って座っているだけの時は正直きつかったです。
寝ちゃいます笑
私は見事に居眠りして怒られました……ぶっちゃけ「怒るなら軽快な楽しい話でもしてくれよ……」と思いながら……
放置されると正直きつい
放置されるのって仕事を振られまくるよりもきついです。
いきなり現場にぶち込まれるのもキツいですが、その方がまだ良いのかもしれないですね。
とにかく、むやみにヒマなのは勘弁してもらいたいもんです。
先輩たちは一生懸命働いているのに申し訳ない
これ本当に申し訳ないですよね。
新人だからできることなんてほとんどないとは思うんですけど、やっぱり周りが一生懸命働いているのに自分だけ仕事をしていないのはツラい。
その場にいて、自分だけ平然としていられるほど図太くありません。
ヒマだと時間がたつのがめちゃくちゃ遅い
ヒマって本当にしんどいですよね。
ヒマだと時間たつのめちゃくちゃ遅く感じます。
時計がぶっ請われているんじゃないかと疑いますよね。
30分くらいたったかなと思って時計を見ても、2分くらいしか進んでいないときは絶望します。
ヒマは忙しいよりもキツいです。
座って本読め=居眠り
座って本を読めなんて寝ろと言われているようなもんです。
でも勤務中に居眠りするわけにはいかない。
………zzz
ハッ!と気づいて周りを見渡してバレてないバレてない……
って、実はだいたいバレてます。
先輩や上司も放置していることがわかっているので特に何も言わないかもしれませんけど、やっぱり居眠りは良くないです。
本を読みながらノートに要点をまとめたり、実務として簡単に試せる(例えばプログラミング系とか)なら試しながらやると良いでしょう。
まぁ……そんな環境じゃ眠くなるのが普通ですけど。
サボっていると思われていそうでイヤだ
別に言われたわけではなくても、なんとなくサボっていると思われてそうでソワソワします。
ぶっちゃけ周りの先輩方はそんなこと思っていないです。むしろ放置してしまって悪いなと思っているでしょう。
でも放置されている側はそう思わないんですよね。サボっているように見えるからなんかしなくちゃ…と。
お互いに不幸な悲しい状況です。
OJTという名の放置が多い4つの理由
新人の放置は会社や先輩、上司にとっても、もちろんあなたにとっても良いことはないです。
上司や先輩も早く戦力になってもらった方が楽ですし、放置されている本人だって早く働きたいと思っています。
スキルや知識が身に付かずに時間だけが過ぎるのは両者にとって損失です。
それでも、新人が放置されることは珍しくありません。放置される理由を考えてみます。
- 教育の準備ができていない
- 指導者の教育ができていない
- 指導者が働き盛り
- 新入社員なのに即戦力を求めている
順番に見てみましょう。
教育の準備ができていない
1つは教育する体制が整っていないことです。
- 教育はコストのかかる行為
- 教育資料の準備ができていない
- 上司の指示が楽
教育自体はお金を生まないので準備が後回しにされています。
なんとなく放置して、なんとなく仕事ができるようになる新人に甘んじてるんですよね。
だからなんとなくそのままに……て感じが続いているんです。
悪い歴史の繰り返しですね……
自分で頑張ってやっと普通。頑張らないと使えないやつ扱い……ちょっとそれっておかしくないでしょうか?
指導者の教育ができていない
新人の教育を任される人は教育のプロではありません。
- どうやって指導してよいかわからない
- 自分もそうやって指導されてきた
- そもそもコミュニケーションを取るのが苦手
新人研修として教育のプロが教えてくれる場合もあります。ですが、主にビジネスマナーなどの一般的な常識を教えてくれる講習がほとんどです。
実務で必要な教育は現場の先輩に任されるでしょう。「教育をするための教育」を受けていないので、どうやって教えたら良いのかわからないのです。
その結果「見て盗め」という、寿司職人みたいなことになります。
指導者が働き盛り
指導者として指名された人が3年目くらいの若手で、仕事が忙しく教育に時間をかけられないというケースもよくあります。
- 自分の仕事で手いっぱい
- 時間ができるのは定時後だから新人に構っていられない
- 自分でやった方が早い
できる先輩なら、簡単な仕事を新人に振りながら少しずつ慣らして、先輩も少しずつ楽になる方法を取るのですが……
先輩のキャパが足りないと、ずーっといっぱいいっぱいが続いて放置も続きます。
本当は、少しでも仕事を振ってくれりゃお互いに幸せなんですけどね……
タイミングを見て、先輩を助けてあげられるとベストです。
新入社員なのに即戦力を求めている
新入社員は何もできないのが前提なのですが、何を勘違いしたのか新人を即戦力扱いする企業もあります。
これは結構ヤバい会社ですね。
なぜなら、即戦力を求めるのは新人が育っていない証拠だからです。
新人が育っていないから即戦力がほしいのに、給料が安い新人をとって補充しようとしています。
本来は、そこは教育にお金(と時間)をかけるか中途で経験者をとるべきところなんです。
即戦力を求められていると感じたら、転職を検討した方が良いかもしれません。
放置された新人が取るべき5つの行動
放置しているのは会社や上司たちの問題です。
でも、だからといって何もせずに放置されているだけでは、いずれ自分が苦しむことになります。
なぜなら、いつか仕事をやることにはなるからです。その時に何もできないと……
「今まで何やってたんだ!」と理不尽に怒られます。
スキルや経験が身に付かず年齢だけ重ねるのは、自分の価値をどんどん落としていることと変わりません。
では、新人が放置されてしまったらどうすれば良いのでしょうか?
- 職場でのコミュニケーションを積極的にとる
- わからないことを整理して質問する
- 自分に原因がないか考えてみる
- 自己投資の時間と割り切りありがたく使う
- 転職の準備をする
順番に見てみましょう。
職場でのコミュニケーションを積極的にとる
放置されるとなんとなく気まずい雰囲気になるのはわかります。
だからといってコミュニケーションをとらないと、さらに気まずくなっていくでしょう。
最低でも挨拶はしっかりと積極的に、お昼ご飯や休憩も先輩たちと一緒に行くのが良いですね。その中から、面倒を見てくれる人が見つかるかもしれません。
最近はコロナの影響もありコミュニケーションが取りにくい場合もあります。新入社員として入社し一度も出社したことがないという人も少なくないです。
そういった場合は、次の「質問をする」を効果的に使ってみてください。
わからないことを整理して質問する
わからないことはどんどん質問しましょう。
それが新入社員の仕事でもあります。
ただ、質問が出てきたタイミングで1回ずつ聞きに行ってはダメです。指導者が忙しそうにしている時に何度も声をかけていると迷惑になってしまいます。
質問が出てきたらメモしておき、まとめて質問してみてください。
指導者がずっと忙しそうで声をかけるタイミングがないときはこのように言ってみましょう。
「すみません、何点か質問が出てきたのでお時間ができた際に質問させていただけますか?」
これでOKです。
お、コイツは配慮のできる奴だなと思ってもらえますよ。
意外に「ああ、今いいぞ。」なんて言ってくれる場合もあります。
チャットツールがある場合は気軽に声をかけられるので良いですね。チャットで回答してもらえると後で見返すこともできるので一石二鳥です。
リモートワークの場合もこれでいきましょう。
自分に原因がないか考えてみる
放置は会社や上司、先輩が悪いのですが、自分にも原因がないかどうか一度確認しておくことは大切です。
もし、自分に原因があって放置されているとしたら評価が悪くなってしまいます。
言われたことしかやらないような感じで受け身になりすぎていないでしょうか?
自分から動けるヤツかどうか試されてるのかもしれません。
コミュニケーションを取りにくい雰囲気を出していませんか?笑顔で「何かあればなんでも言ってください!」とアピールしておきましょう。
このようにして、自分が原因ではないのに放置されたら、次で説明するように放置の時間を有効に使うことをおすすめします。
自己投資の時間と割り切りありがたく使う
本を読んでおいてとか、適当に調べ物しておいてと言われたらチャンスです。
積極的に取り組み、給料をもらいながら自己投資をしましょう。
本で学んだ知識から出てきた疑問を質問したり、学んだことを報告したりするとさらに良いですね。
自分の理解が深まるし、上司の機嫌もとれるかもしれません。
退職や転職の準備をする
新人が放置されるのは企業体質に問題があると言わざるを得ません。
もちろんたまたま業務が忙しくて放置されることになってしまった…という場合もあるでしょう。ですので、
「放置された!転職だ!」と安易に考えるのはオススメできません。
実際に転職をするかどうかは別として、転職の準備…つまり転職活動をするのです。
転職活動をするなら、まずは転職エージェントに相談してみましょう。
実際にエージェントに相談して転職活動をしてみると、市場で求められるスキルや経験、知識はどういったものなのかが見えてきます。
これらが放置されているときに勉強できたらラッキーです。
放置=自由なので、市場で求められている経験ができるような業務につけるようアピールしていくのも手です。結果的に今の会社で仕事を続けることになっても役立つでしょう。
転職エージェントに相談したからといって絶対に転職をしなくてはいけないわけではありません。
むしろ、転職の必要がないのに無理に転職を進めてくるエージェントはダメなエージェントと判断できます。
転職はリスクでも転職活動はノーリスクです。
若いうちから始めた方が、自分の将来が有利になるのは間違いありません。
関連記事転職はリスクでも転職活動はノーリスク!20代30代でもすぐにはじめるべき理由
転職活動をするなら転職エージェントの利用がおすすめです。
無料で利用できる上に、書類の添削や面接の日程調整なんかもやってくれます。
まずは登録して求人を紹介してもらうだけでも転職市場の状況がわかるので、まずは情報収集してみてはいかがでしょうか?
どの転職エージェントを使うか迷うなら丁寧な対応で評判の マイナビエージェント の利用がおすすめです。転職サポート期間に期限がないので、落ち着いて転職活動を進められます。
関東・関西・東海の主要エリア以外は弱いのがネックですが、該当地域にお住まいなら登録して損はありませんよ。
新入社員はどのくらいの期間働いたら転職しても良いか?
結論から言うと1年〜1年半働いたら転職してOKです。
転職が当たり前になってきた時代では「石の上にも三年」という古い考え方は捨てましょう。
すぐにでも辞めたいかもしれませんが、最低でも1年は働くことをおすすめします。
さすがに1年未満だと継続力がないと判断されてしまう危険がありますし、時期によって仕事の仕方や雰囲気が変わるので それは経験しておいた方が良いからです。
放置されている期間はお金をもらいながらしっかり自己投資。転職活動は裏で進めておいて良い求人が見つかったら転職。
焦りがないので、良い転職ができます。
まとめ:新人がOJTで放置される会社はやばいかも…退職や転職も視野にいれて自分を磨こう
放置は、貴重な若い間の時間と体力が奪われてしまうので避けるべきことです。
放置されている時間は、自分が自由に使える時間と考えて有効に使いましょう。
給料をもらいながら自己投資できるチャンスです。
時間がたてばイヤでも仕事は回されます。そうなったときに困らないように準備をしておきましょう。
若い間に自己スキルを磨いていたり実務経験があったりすると転職市場では引っ張りだこです。
新人を放置するような会社は、今後業績も悪くなっていく可能性があります。
もしそうなっても、いつでも転職できるように準備をしておくことは大切です。
市場価値のある人材になっておけば、年収100万円以上のアップも珍しくありません。若いうちから将来を考えて行動すれば、必ず明るい未来が待っています。
今から備えるなら転職エージェントに登録するところから始めるのがおすすめです。転職エージェントに相談すれば転職活動はスタートします。
実際に転職するかどうかは別として、転職活動をしておくことはメリットばかりです。無料で利用できるんですから使わない手はありませんよ。
放置に不安を感じたら、まずは転職エージェントに登録して将来に備えてみてはいかがでしょうか。
コメント